チロシン

 チロシン

Tyrosine
 
チロシンは細胞内でタンパク質を合成する際に使われるアミノ酸のひとつです。正式名称は4-ヒドロキシフェニルアラニンといいます。私たちの体内で合成できない必須アミノ酸であり、タンパク質構成アミノ酸、芳香族アミノ酸に分類されます。
 
チロシンという名称はチーズを表すギリシア語のtyriから命名されたものです。長期熟成させたパルメザンチーズではチロシンが浮いてくるためシャリっとした食感になることが知られています。また、皮をむいたリンゴが茶色く変色する、長く発酵させた納豆の表面に粒子が現れる、タケノコ水煮の節に白い粒が浮き出してくるのもチロシンの作用です。
 
チロシンの有用性としては次のようなものがあります。
◎うつ症状を改善する、
◎集中力を高める
◎ストレスを緩和する
◎白髪を防ぐ
 
チロシンは脳を興奮させて前向きな気持ちを起こさせるドーパミンや、脳を緊張させて集中力を高めるノルアドレナリンの材料となるため、うつ症状の改善に効果があります。また、アドレナリンやノルアドレナリンを増加させることで神経機能を調節し、ストレスを緩和する働きがあります。さらにチロシンは体内でメラニン色素を作り、髪を黒く保ち、白髪を予防します。白髪の原因は加齢、栄養不足、ストレスなどで色素細胞の活動が低下し、メラニン色素が減少することですが、チロシンはメラニン色素の生成で黒髪を生み出します。
 
注意すべき点は、チロシンを過剰摂取するとメラニン色素が増えすぎ、シミやソバカスなどの肌のトラブルを起こす可能性があることです。また、チロシンは血圧を上昇させるノルアドレナリンを増加させるため、普段から高血圧の人は医師に相談するなど配慮の必要があります。
 
チロシンが含まれる食品としては、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、タラコ、ちりめんじゃこ、大豆、落花生、アーモンドなどがあります。こうした食品から通常の摂取をしている分には過剰摂取の心配はありません。
 
髪との関与については、先述のように白髪を予防または改善する効果があります。さらにノルアドレナリンを増やして血圧を上げるので、頭皮の毛細血管の血行をよくし、髪の健康維持に役立つことが期待できます。

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